社会福祉施設あれこれ

社会福祉施設あれこれ · 30日 10月 2023
社会福祉施設建て替えの基本③
社会福祉施設(こども園、保育園、児童養護施設など)の建て替えは事業資金計画が大切、という話は前回お話ししました。次は、スケジュールと協力者の選定についてお話しします。 社会福祉事業において補助金を受けるためには、事業年度の選定が重要です。単年度事業なのか、2か年事業なのかを見極めて、どのタイミングで管轄自治体に相談するかが、重要なポイントになります。 公募している事業ならば、事業年度に合わせて相談してから応募します。公募していない事業ならば、早めに管轄自治体に相談しましょう。また、建て替えはスケジュール命、といっても過言ではありません。建築スケジュールを相談できる、設計会社を選びましょう。実際に何か所か社会福祉施設の建て替えを経験している会社がベターです。そうでない設計会社は、スケジュール調整が得意でない場合もあり、依頼者が苦労することになります。早め早めに相談する相手を決める、それが重要だと考えます。
社会福祉施設あれこれ · 24日 10月 2023
~建築費高騰の余波~ 施設整備を中止!?
最近、首都圏の保育施設の施設整備事業が中止になった話を聞きました。 弊社でも、クライアントの施設で、見直しについての打ち合わせがあります。せっかく補助金が承認された施設整備事業がなぜ中止・見直しとなるのでしょうか。 それは、建築費の高騰が原因です。入札事業となる保育園の施設整備は、2か年に及ぶことも多く、2年先の建築費が読めないことから、必然的に高騰してしまうのです。中止となった保育施設の建築費は、総額で2億円近い増額となったそうです。ここまで増額してしまうと、当初の資金計画の見直しではどうにもなりません。 ではどうすればいいのか。できるだけ建築期間を短縮して、工事内容を最初から精査することだと考えております。数億円も違いの出る大きな事業です。初めから専門家に相談して進めてはいかがでしょうか。きっと、事業見直しの際にも適切なアドバイスがもらえますよ。弊社でも施設整備のコンサルティングを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
社会福祉施設あれこれ · 01日 8月 2023
社会福祉施設建て替えの基本②
社会福祉施設の整備について、令和5年度の事前協議が完了し、すでに事業着工しているところも多いかと思います。また現在、令和6年度の事業相談を数多く受けております。さて、前回は『スケジュール確認が大事』という話をしましたが、今回は事業計画の立案についてお伝えします。相談で多いのが、『事業にいくらかかるかがわからない』という相談です。補助金の有無から始まり、自己資金の投入、借入金の計算など、事業資金計画だけでも、実際大変だと思います。すでに設計に着手していても、事業資金が合わないため断念、という話もよく聞きます。ご自身で作成が難しい場合は、専門家にサポートをお願いすることもご検討ください。規模によっては何億円もの事業です。手戻りにならないためには、まず事業資金計画をしっかりと立ててから進めることをお勧めします。
社会福祉施設あれこれ · 12日 5月 2023
低年齢児の空き枠と少子化
昨年、今年と保育所の低年齢児(0、1才)の空き枠が多くなってきた話をよく聞くようになってきました。閉園の相談も増えてきております。2022年は速報値で、出生数が日本全国で80万人を割り込みといったニュースもあり、定員の空きとリンクしているように思えます。 しかしながら、保育の必要条件(就労条件)を緩和する動きもあり、保育所が不要になる、という話も性急な印象を受けます。 まずは定員変更をして、実体に合わせた職員配置をしながら、少し様子を見るのがいいのではないかと考えております。判断を誤らないようにまずは現状分析から始めてみてはいかがでしょうか。
社会福祉施設あれこれ · 18日 11月 2022
社会福祉施設建て替えの基本①
令和5年度社会福祉施設増改築補助金申請の時期となりました。来年1月には一斉に申請スタートとなることと思います。事前協議は既に始まっているところもあるかと思います。 最近の問い合わせでよく聞くお話が、『何から始めたらいいかよくわからない』というものです。確かに何十年に1度のことですので、以前の手続きを忘れてしまっているでしょうし、変わっていることと思います。 一番最初にしなければならない大事なことは、スケジュールを把握することです。所管の施設整備課などで、来年度の申請スケジュールを確認しましょう。 また、前年度分でもいいので、提出書類の一覧などを受領しておくことも大切です。 そこから逆算して、施設整備のスケジュールを固めていくのがよいかと思います。 次回は、その次のステップをお伝えいたします。
社会福祉施設あれこれ · 07日 10月 2022
処遇改善加算Ⅲ
10月1日から、幼稚園、保育所、認定こども園などで、一斉に処遇改善加算Ⅲが支給されるようになりましたね。受領する保育士さんたちからは、何も変わらないように見えるこの制度、申請のトラブルが多く発生したように聞こえてきました。国の対応が遅く、市町村まで連絡が来るのに時間がかかり、慌てて申請書類ひな形を作成し、何度も修正した市町村もあったと聞いています。もらう方には嬉しい制度ですが、運営サイドからすれば対応に追われた1週間ではなかったでしょうか。
社会福祉施設あれこれ · 08日 9月 2022
老朽度調査の問い合わせ
毎年秋は、老朽度調査の問い合わせが多くなります。12~2月に来年度以降の施設整備補助金の申請があり、その準備に取り掛かるからだと思いますが、今月既に20件ほどの問い合わせがありました。社会福祉施設の建て替え等に必須なこの調査も、詳しく知る方が少ないからだと思います。                                                   老朽度調査のポイントは2点。施設の設計をお願いしようとする設計士さんには依頼しないこと。補助事業で施設の設計をお願いできなくなる可能性があります。もう一つは結果が重要であること。結果が様々なところで影響してきますので、とりあえず実施しました、では建て替えに悪い影響を与える可能性もあります。社会福祉施設の老朽改築に必須なこの調査、軽く考えずに、詳しい方に相談するのがいいかと思います。
社会福祉施設あれこれ · 09日 8月 2022
施設整備の事業年度
保育所や認定こども園などで、今年度の事業補助金内示が出始めました。工事の契約から着工と慌ただしくなってきました。 一部の施設を除いて、社会福祉施設や学校施設などは、この時期からの工事開始となります。 解体工事や仮設工事を伴うものについては、年度内に工事が完了することは難しいと考えております、そこで、2か年計画を作成して、2事業年度にまたがる計画を事前に行政と交渉して進めています。 2か年事業は書類を2度提出しなければならず、事業者も行政も手間がかかりますが、工事スケジュールに余裕をもって事業出来る点で、大きなメリットもあります。また、入札不調など、昨今の建築費高騰の折、工事スケジュールの遅れにも対応できることが多いです。 これから施設整備を検討されている事業者様に置かれましては、来年度以降の事業申請をそろそろ検討してはいかがでしょうか。
社会福祉施設あれこれ · 23日 6月 2022
社会福祉充実計画(充実残高)について
社会福祉法人の決算がまとまり、評議員会の承認を受ける時期となりました。 複数の法人から、社会福祉充実計画の件で相談が来ております。充実残高が増えてきてその処理に困っている、というのです。 弊社では、社会福祉充実残額が増えることはいいことですが、その処理には注意が必要だと考えております。 委託費の使途で、不動産の購入は認められない可能性があるからです。社会福祉充実計画は、慎重に作成するべきだと考えております。地域公益事業など、継続して事業をするためにはその原資が必要で、原資がなくなったとしても中途半端にその事業を止めることができないと思うからです。 人件費の処遇改善も、同様の理由で着手すべきではないと考えております。 では、最もよい方法は何か?弊社では、不動産を活用した社会福祉充実残高の減少を検討しております。気軽にご相談ください。解決の糸口が見つかるかもしれませんよ。
社会福祉施設あれこれ · 07日 6月 2022
幼稚園・保育園の閉園相談
今年に入って、東京都内などの保育所から定員割れについて、相談が多く寄せられるようになりました。新型コロナ、出生率の低下、育児休業延長(2年間)などの影響はあると思いますが、地域差も大きいのが実情でしょうか。保育所のM&Aも活発化しているようですが、現実的には定員縮小、または閉園の選択肢もあるかと思います。 保育所・幼稚園の開設には多くのコンサルタントが関わってきたと思いますが、事業縮小についてはまだまだ情報が少ないようです。 もし、定員割れなどでお困りの場合には、一度ご連絡いただければ、現状分析からお手伝い可能です。 対応は早めに行うことをお勧めします。園児や保護者に迷惑が掛からないよう、しっかりと準備したいですね。

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